河口湖自動車博物館 訪問
台風接近に伴い、不安定な天気が続いていますが、8月最後の休日だった昨日、アルフェッタで初のロング・ドライブにチャレンジしました。
目的地は8月限定開館中の「河口湖自動車博物館」です。首都高速の渋滞を避けるため、早朝4時過ぎに自宅を出発したのですが、なんと土砂降りの雨・・・行くのをやめようかと思いましたが、もうクルマが濡れてしまったのでそのまま首都高三郷IC~中央道へ。念のため窓に塗っていた撥水剤の効果もあり、ノンビリとした動きが不安なワイパーでも支障なく走れました。
幸い、雨は都内に入ると小雨になり、中央道はほとんど降っていなかったので、途中のPAで休憩&クルマの水滴をとりながらゆっくりと向かいましたが、平日ゆえ都心を出ると交通量は極めて少なく、河口湖ICには6時半頃に到着してしまったので、ファミレスでゆっくり朝食を取り、9時過ぎに現地に到着しました。
博物館は8月のみの営業のため、土休日は駐車場が大変混雑したそうですが、流石に平日のこの時間はガラガラで、博物館入口正面にクルマを止めてまずは記念撮影です。
因みにこの博物館には学生時代に数回来たのですが、もう40年近く前のことなので展示物の記憶が全く残っていません・・・
開館の時間まで建物外をブラブラしてみましたが、博物館入口にはフライング・フェザーが鎮座していました。また、2台のいすゞ車はなんとFor Sale!117クーペは量産初期型の丸目4灯で、ジウジアーロの流麗なデザインはアルフェッタにも通じますね。
ようやく10時になったのでまずは自動車館に入館です。順路に従っていくと自動車黎明期のメルセデスやフォード、プジョー等がメーカーごとに整理・展示されていました。MGやブガッティの戦前レーサー・モデルもあります。どのクルマも素晴らしいコンディションで、惚れ惚れしますね。
ブガッティ・アトランティーク・クーペ?!これはレプリカだと思いますが、実車が見れるなんて驚きです。ヒトラー時代の象徴、ベンツ540Kはグロッサー770Kのパーツと共に荘厳なオーラを発揮していました。
オールド・イタリアンは、ランチア・ラムダやアプリリア、そしてギアがデザインしたアルファロメオのコンバーチブルが目を惹きました。
シトロエンは渋いカラーリングのトラクシオンアバン7CVと6気筒の15CV、そしてただの2CVかと思いましたが・・・
なんと4WDのサハラでした。さりげなくポップな人形が乗っていますが、そのシートの下には剥き出しのガソリン・タンクが・・・
やはりこの博物館の収蔵品は侮れませんね。
国産勢はカラフルなDatsunが並びます。欧州車にも負けない色使いが素敵ですね。
レーシングカーの展示は少ないですが、GT-Rは高橋国光が50勝目を達成した実車だそうです。アルピーヌA110ラリー仕様の横にはパナールが鎮座しています。
スーパーカーの展示も抜かりありません。16気筒のチゼータ、懐かしいですね。F50を見るとデビュー当時、新婚旅行で行ったマラネロの街中を猛スピードで走っていた姿を思い出しました。
クルマ趣味的には遠い存在のフルサイズ・アメリカンですが、このキャデラック・エルドラドはV8、8リッターエンジンながら、なんとFFでチェーン駆動だそうです。車内を確認すると確かにセンタートンネルがありませんでした。
約40年振りの再訪問でしたが、当時の展示物については何も思い出せず、正に初見の気持ちで大いに楽しむ事が出来ました。
続いて同じ敷地内にある飛行館に向いました。
館内には太平洋戦争時の主力戦闘機であった零戦やハヤブサが復元・展示されていました。
栄12型エンジンも間近で見る事が出来て、当時の技術者の情熱を感じられました。
一方で人間爆弾’桜花’を吊して敵艦隊に挑んだ一式陸上攻撃機22型には、複雑な思いが沸きました。先日、知覧にも行ってますので・・・
今回の展示の目玉はこの艦上偵察機「彩雲」です。2000年にトラック諸島で発見され、その後復元作業を行って胴体部分および18気筒のエンジン(誉)が公開されていました。ジュラルミン剥き出しのボディや簡素な機内を見ると当時の苦労が偲ばれます。こんな飛行機で高度6,000mを600km/hで飛行していたとは驚きですね。
自動車館に比べて飛行館の方が来館者が多くて盛況でしたが、歴史的工業製品の保存というよりも、あの戦争の遺構という意義の方が大きいと感じました。
河口湖自動車博物館、個人のコレクションにも関わらず、これだけの内容とクオリティに改めて驚かされましたが、末永く(出来れば発展的に)運営が続くことを祈っております。